令和元年5月は全国的に暑い一カ月でしたが、少しずつ梅雨の気配を感じる湿度になってきました。
最近では母の日でたくさん出荷される紫陽花も本来はこれからが季節ですよね!?
万華鏡を入れた玄関アレンジも曇り空にしっとりと咲いています。
さて、5月25~26日は愛知県刈谷市で第70回日本富貴蘭会美術品評全国大会が開かれ、全国からたくさんの趣味者や専門家で賑わいました。
富貴蘭とはもともと日本に自生する風蘭(ネオフ・ファルカータ)を徳川の殿様が愛好したことで、様々な樹形や生育の特徴に名を付け各地で自生する珍品、貴品を諸大名が献上したことから園芸種とし発展したことから始まっています。
幕末、明治、大正から昭和20年頃までの期間、細々と引き継がれ戦後の復興とともに徐々に復活してきた古典園芸で、美術品評会は昭和、平成、令和と引き継がれ今年で70回の節目を迎え、おひざ元ともいえる愛知県開催となりました。
令和元年度の内閣総理大臣賞は40年以上コツコツと育て上げられた西出都の超大株立品で、植えこまれた鉢とのバランスも含めて見事な作品でした。
国際的には韓国、台湾の趣味者は20年来広がっていますが、ここ数年ではアメリカでの愛好家も地味に拡大中。日本の伝統文化の一つとして動き(生長)があり、土を使わない小さな植物は面白い分野といえるかもしれません。
何とアメリカの作家さんが作った風蘭鉢。日本の様々な模様、図柄を取り入れていますが、どことなくモダンというか西洋風。それでも海外で作られるというのは広がりの第2ステージといえるかもしれません。
専門家グループは愛好家への期待に応える使命もあり、既に一部株分けをして趣味者の方にお譲りましたが、未登録(参考品)の部として出展した黄金虫が受賞しました。